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Chair Neue

リモート時代の新しい働き方に着目した座るファニチャー

Takramは、リモートワーク時代の新しい働き方に着目した座るファニチャー「Chair Neue」をデザインしました。

デスクワークに求められる要素とリビング・ダイニングに求められる要素をもとにデザインされたコンセプトチェアで、家庭でのデスクワークが一般化した現代のライフスタイルにひとつの選択肢をつくることを目的としています。

構造とスタイル

長時間のデスクワークに用いられるオフィスチェアには、多くの身体的なサポート機能が求められます。それら全ての要求を満たすには複雑な構造と重量が伴います。一方、現代のリビングやダイニング、居間などでは、インテリアと調和するミニマルで軽い椅子にニーズがあります。

Chair Neue」は、デスクワークに求められる椅子の要素を、家庭環境において必要性の高い要素に絞り、複雑な構造を用いず必要な機能を保ちながら再構成し、デスクワークの快適さと現代のリビング・ダイニングとの調和を目指しています。

身体に触れる部分はオーク材、それを支える構造は鉄を採用しており、キャップや塗料などを除く全てのパーツが木と鉄の二つの素材のみによって構成されています。

ユーザビリティ

オフィスチェアに求められる機能のひとつに回転機能があります。Takramが行った調査においても、家庭でのデスクワークで利用する椅子に回転機能を求めるユーザーの割合は高いものでした。しかし、座面の回転機構はオフィスチェアとしての印象を強くすることもあります。「Chair Neue」では、現代のリビング・ダイニングのスタイルとの調和を重視し、本体はテーブルに向かい合って静止する回転しない構造でありながら、人体側が臀部を支点としてスムーズに回転できるデザインを目指しました。人体の回転が快適に行われるよう、丸みのある座面とユーザーの脚との干渉を回避したフレームに、アームレストはユーザーの上体が回転するとき、肘が二次元平面上に弧のラインを描くように滑ることで、上体の姿勢が常に一定となるようデザインされています。

また、オフィスチェアに求められる機能のひとつに昇降機能がありますが、リビング・ダイニングでのデスクワークにおいてもその必要性が求められました。食事や読書など、デスクワーク以外の様々なアクティビティに対応し、かつパートナーや家族などの複数のユーザーが利用するシーンも想定されるため、昇降機能の必要性はさらに高いものとなります。一方、こうしたニーズを満たすガスシリンダーやリンク機構などの複雑な要素は、オフィスチェアとしての印象を強化します。「Chair Neue」では、クランプによって座面を任意の高さで固定できる簡単な機構を採用しました。これは自転車のシートポストを支えるしくみと同様ですが、中央のシャフトにオーバル管を採用することで座面の向きは常に正面を維持します。

デザインプロセス

プロダクトのデザインは、テーマの設定からアイディエーション、コンセプト設定、ユーザーリサーチ、アンケートの実施、アイデアスケッチ、構造検討・機構検討、DFM検討、CADでのモデリング設計、1:1プロトタイピング検証、スタイリング検討、CMF検討、量産メーカーによるモック製作に至るまでを行いました。細部に至るまでのスタイリング検討によって、ネジ以外のあらゆるバーツがゼロからデザインされています。

Team

Creative Direction:
Sho Tanaka
Product Design:
Sho Tanaka, Daiki Nakamori, Jun Murakoshi
Product Photography:

Shinya Sato (Shinya Sato Photography Office)

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The Elves and the Shoemaker.Co.,Ltd

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