blue arta journey in search of blue

Exhibition & website planning and design for Bombay Sapphire, 2016

青を探す旅 - デニムも、宇宙に浮かぶ地球も。

古代エジプトでクレオパトラが使ったラピスラズリの化粧。道も家々も、全てが青く塗られたモロッコ・シャウエンの街並み。19世紀の北米ゴールドラッシュで流行したブルージーンズ…。独特な魅力で人の暮らしを彩ってきた、青の色。

ボンベイ・サファイアは、「青」にまつわるさまざまなストーリーを収集しています。そして「blue art」という小さな展示会と、期間限定公開の特設ウェブサイトを展開。

今日着られるデニムから、ガガーリンが見つめた宇宙に浮かぶ地球まで ——。青を探す旅に出かけましょう。
blue art公式サイトより。一部時制を修正)

EXHIBITION SPACE

日本ではまだ日常的なお酒としての認知を得るに至らない「ジン」の味わいを伝え、アートやデザインに関心のある潜在的な愛飲者にアプローチしたい ——。ボンベイ・サファイアからの依頼を受け、Takramは「blue art」というイベントを提案しました。敢えてブランドの存在を隠し、「青」という色を主役に据える。青をさまざまな角度から研究する結果の一つに、ボンベイ・サファイアが見え隠れする。興味を持った人に「見つけ出す」喜びを感じてもらいたい、という思いから、この展覧会形式のイベントとウェブサイトを企画・デザインしました。

自分なりの青のストーリーを紹介してくれるキュレーターとして、四名の識者にご協力をいただきました。東京大学名誉教授 小林康夫、株式会社スマイルズ代表 遠山正道、ブルータス編集長 西田善太、サカナクション 山口一郎の四氏。

小林氏は「ラピスラズリの鉱石」から「ガガーリンが見た地球」までを通じ、人類がいかに青を目の当たりにしてきたか、それがいかに時代の中で変化してきたかを解説。美術史や人類学の視点を中心に紹介しました。遠山氏は「積水化学のポリバケツ」がきっかけで青への認識が全く変わった自身の体験談を語り、自ら焼いた青い「タイルアート」やオリジナルのアップリケを施した「コムデギャルソンの財布」など、こだわりの品々を展示してくれました。西田氏はO・ヘンリーの短編「最後の一葉」に登場する文字の上の青色や、安藤忠雄氏から教わった「建築に切り取られた青空」を中心に、様々なエピソードを紹介。その他文房具から言語学まで、広い分野にわたってまさに雑誌的なコレクションを展開してくれました。山口氏は北海道で過ごした幼少期に父親からもらった「アイヌの本」や、仕事をする中で様々な出会いへと導いてくれた一着の「kolorのセットアップ」などを通して、青にまつわる創作世界の奥深さや思想を語ってくれました。詳細はウェブサイトにて。

イベントはバーニーズニューヨーク新宿店と、SHIBUYA TSUTAYAの二カ所を巡回する形で開催。キュレーターらが自らセレクトした青にまつわる品々とストーリーを展示し、同時に隣接したバーではジンを用いたカクテルを用意しました。会期中は多くの人が会場を訪れ、展示物とドリンクを堪能しました。Takramはこのイベントのクリエイティブ・ディレクターとして、全体の企画とキュレータのコーディネーション、インタビュー及び公開トークイベントの企画・進行を担当しました。また、ウェブデザイン・グラフィックデザイン・空間デザインと記録写真の撮影も行い、イベント全体のアートディレクションも担いました。

青という原色は、主題としての幅の「広さ」ゆえに、あらゆる人の共通言語として機能する間口を持ちます。一方その広さをきっかけにしつつも、四名ならではの「深さ」のあるストーリーが集まりました。文脈に富み奥行きのあるエピソードの数々は、ボンベイ・サファイアの世界観にも、クリエイティブ・コミュニティ全体にも刺激をもたらす取り組みとなりました。Takramは、広さと深さの両立によって、多く人が主体的に関われるコンセプトを探求する試みを継続していきます。

GRAPHIC DESIGN

INTERVIEWS

OPENING CEREMONY

WEBSITE

CREDIT

Client: Bacardi Japan Ltd.
Creative Direction, Planning and Copywriting: Kotaro Watanabe (Takram)
Web Design: Terushige Enatsu (Takram)
Space Design Direction: Cedric Carêmel (Takram)
Art Direction and Graphic Design: Tomomi Maezawa (ex-Takram)
Graphic Design Support: Maki Ota (Takram) and Noam Kollmann (ex-Takram)
Photography: Terushige Enatsu, Taro Yumiba and Yuki Shinohara (Takram)
Interview and Writing: Keita Fukasawa (collaborator)
Agent: BBDO

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