ベアリングをはじめとする機械部品メーカーのグローバルキャンペーン
日本精工株式会社(NSK)のグローバルキャンペーン『__ with Motion & Control』の企画・製作をTakramで行いました。2020年度のキャンペーン「Running with Motion & Control」に続き、2021年度は「Connecting」をテーマに、実際の機構・制御システム設計、最終的な動画やグラフィックの製作まで行いました。
映像では、あらゆるものに「Motion & Control」を提供するNSKが、その素早く緻密な動きを駆使し、世界中の人や物を、世代を超えて「つなぐ」様を独自に製作した機構で表現しています。
アイデアの検討段階では、NSKの様々な部署から有志が集まり、Takramとの混成チームの中で多くの議論を重ねました。
チーム全員でペンを握り、NSKがビジョンに掲げる「あたらしい動き」とは具体的にどんな動きなのか。NSKのどの製品であれば、その動きを実現できそうか。具体と抽象を常に行き来するような検討プロセスを踏んでいます。
スケッチやレンダリング、ハードウェアのプロトタイピングをしながらアイディエーションを繰り返し、最終的なアイデアに行き着きました。
通常、ハードウェアの実装には多くの時間がかかるため、本プロジェクトではソフトウェアとハードウェアの実装を同時並行で進めました。
アイデアが具体化し始めた段階で、各アイデアにおける動きを仮想空間上でシミュレーションしながら検討を繰り返し、アイデアの「面白さ」と「実現可能性」を同時に検証するようなプロセスを踏んでいます。
最終段階では、さらに精緻なシミュレータを構築し、ハードウェアが完成した段階でシミュレーションとの誤差を修正しました。これにより、実装時間を短縮するだけでなく、あらかじめタイミングの合わない箇所を特定したり、レール同士の衝突を予防したりといった、実装時に待ち受けているであろう課題への事前対処も実現しています。
キャンペーンは従来よりNSKが展開してきた新聞広告に加え、電車内のモニター広告「トレインチャンネル」、SNSなどのウェブ広告を織り交ぜて展開しました。
Yutaka Kitamura
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