H3ロケット飛行状況表示システム
Takramは、H3ロケットの飛行状況をリアルタイムで可視化するシステム「H3 Flight Status Indication System for Public (H3 FIP)」のデザインと開発をしました。本システムは宇宙航空研究開発機構 (JAXA) の種子島宇宙センターに設置され、H3ロケットの打上げライブ中継に使用される予定です。
H3ロケットはH-IIAに続く日本の基幹ロケットとして計画・開発されています。H3 FIPは、H3ロケットの打上げライブ中継の中で、ロケットの飛行状況を高品質に情報提供するためのシステムです。
本システムはJAXAの種子島宇宙センターに設置され、ロケットが伝送するテレメトリーを受信します。受信したテレメトリー情報に従い、機体速度、高度などの数値情報と、計画軌道、実軌道などの空間情報をリアルタイムに可視化します。
本システムはWebGLやWebSocketなどのウェブの技術上で構成し、TypeScript、React、Cesium、Threeなどを用いて開発しました。
SSO(太陽同期軌道)の打ち上げシミュレーションです。
実軌道を濃い実線、計画軌道を薄い実線で表します。
一定高度以下では地表面を地図で表示します。
画面上部にX時刻のタイマーと、タイムライン上にエンジン点火等のロケットイベントを提示します。ロケットイベントは軌道上に発生時刻と位置と共に表示します。
GTO(静止トランスファ軌道)の打ち上げシミュレーションです。一定高度以下の軌道はECEF(地球中心地球固定座標系)で表示します。
一定高度以上の軌道はECI(慣性系)で表示します。
地球の夜側には、やや誇張した夜の光と薄い大気散乱を描画しています。
地球の描写は、地表、海面、夜の光、雲、大気などを多層に描画して実現しています。