Visit Finlandのためのウェブインスタレーション
Takramは、フィンランド観光局公式キャンペーンサイトの一環としてフィンランド北部に位置するラップランド地方の白夜がもたらす美しい自然現象を体感できるウェブインスタレーションの制作に参加しました。当プロジェクトは以前よりTakramと交流のあるフィンランドで活躍するデザイナー、Timo RamuとJopsu Ramuの率いるMusutaがアートディレクションを、そしてその世界観を組み立てるテクニカルディレクション及びプログラミングをTakramが担当しました。
Midnight Sun – The place where the sun never sets” demonstration website
フィンランド北部のラップランド地方は、毎年6月から8月にかけて太陽が24時間降り注ぎ続ける白夜が続く。その現象は、「真夜中の太陽(ミッドナイトサン)」と呼ばれ、夕暮れとも夜明けとも異なりその中間を表現したような、静かで、日常から少し離れた幻想的なものとして人々を魅了し続けている。豊かな四季に恵まれたフィンランドにおいて、この真夜中の太陽はフィンランド人の生活の軸のひとつであり、さらには豊かな表現でありながら静寂さを愛するフィンランドの文化に深く影響している。
この作品は、白夜の美しさを抽出したインタラクティブなウェブインスタレーションである。自然現象がもたらす美しく、かつ、詩的な世界観には人々が自らを投影できる余白を用意するため、空、地平線、太陽、月だけのミニマルな要素で構成されている。
作品は、白夜の季節である2014年6月から8月の期間限定で公開された。実際にその期間にラップランドから見上げた月と太陽の位置が計算によって導き出され、刻々と変化するラップランドの空の景色がインタラクティブに作品に反映されていた。Webカメラを使って視線を移動させることで変化する空の様子と、焚き火の木が燃えるぱちぱちとした音で、ラップランドの人々が白夜の空の下で過ごすライフスタイルを`体験することができる。
SEK & Grey Finland
Musuta (Timo Ramu, Jopsu Ramu)